昨年の決勝戦、あと1ポイントで届かなかった天皇杯を手にするために、松井俊英が有明に戻ってきた。第6シードで迎えた初戦、松井は時間前からコートに待機、気力の充実がうかがえる。相手はプロ3年目の竹内研人。松井の豪快な攻めを、竹内が切れ味鋭い左腕のショットでどうかく乱していくか、注目の対戦となった。
第1ゲームから松井はエンジン全開。リターンを叩き、ストロークを叩き、サーブ&ボレーで一方的に攻めまくる。竹内は防戦一方で、ペースや角度のコントロールもままならない。松井の粗いミスに助けられる場面もあったが、竹内のサービスは第1、第7ゲームでブレークされ、あっという間に第1セットは6−2で松井が取った。
第2セットに入っても流れは変わらない。それでも、やや集中力の欠けた松井のネットプレーに鋭いリターンを浴びせ、竹内が第2ゲームをブレークバックした。しかし矢先の第3ゲームで、せっかく緩いラリーにしながら竹内が先にミスを重ねてしまい、松井が再びリード。気を引き締め直した松井は自分からラリーも組み立て、完全にゲームを支配。竹内の鋭い強打も終始単発に終わってしまい、そのまま6−2。松井が順調に初戦を突破した。
「途中ゆるんでしまったプレーを反省して、次に臨む」と語り、捲土重来の第一歩を記した松井。一方、10代最後の全日本で旋風を起こせなかった竹内には“来年の捲土重来”を期待したい。
広報委員・フリーライター 倉沢 鉄也