波形純理が8回目の全日本で初の決勝進出を決めた。シングルス、女子ダブルス、ミックスダブルスの3種目全てで勝ち上がり、ここまで戦い抜いてきた波形の疲労はピークに達していた。同じく3種目にエントリーした岡本聖子との準決勝、最後はお互いに気力を振り絞っての戦いとなった。
出だし好調だったのは岡本だった。動きもよく、低い姿勢から伸びのあるストロークを繰り出す岡本に、波形はこの試合が長くなることを覚悟したという。序盤で波形のサービスゲームを2つブレークした岡本が、第1セットを5−3とした。しかし、そこから岡本が崩れ、6−6に。結局、タイブレークを7−4で取った波形が、第1セットを逆転で奪った。
逆転した勢いで波形が一気に試合を決めるかとも思われたが、第2セットに入ると波形の足が止まった。このセットを1−6で奪われ、試合は振り出しに戻る。「第1セット3−5になったときは、このセットを取ろうという気持ちで逆転できた。でも、第2セットに入って2、3ゲーム取られてしまったら、疲れが出て足が動かなくなった」と波形。普段は0−4でもあきらめずに追いかける波形だが、この試合では第2セットを捨て、第3セットに気持ちを切り替えた。
最終セットに入っても、波形の足は止まったまま。2−1とリードしたところでメディカルタイムアウトを取り、マッサージを受けた。これが試合の流れを決める大きなポイントとなった。トレーナーに見てもらったことで足が動くようになったという波形。再開後の第4ゲーム、今度は岡本が左足を引きずるようになる。第5ゲーム終了後にトレーナーの処置を受けたものの、足の踏ん張りが利かなくなった岡本には、もう、なすすべがなかった。
決勝に向けて「優勝を狙うのはもちろんだが、決勝の雰囲気を楽しみたい」と波形。体力面について聞かれると「ぎりぎり大丈夫です」と白い歯を見せた。加藤季温(北日本物産)と組むミックスダブルスとの2冠もかかる。あと1日、最後のエネルギーを燃焼し尽くす波形の姿が見られるはずだ。
酒井 朋子