2008年 11月11日
17歳3カ月と、シングルスで大会最年少の江原弘泰(Fテニス)が第9シードの杉田祐一(三菱電機)に挑んだ2回戦。1回戦でベテラン佐藤博康(フリー)を破った勢いをそのまま持ち込み、格上の杉田を相手に大健闘を見せた。
「最初から攻撃的に行こうと思っていた」。試合前の戦略通り、江原は試合開始からエンジン全開。杉田のショットが少しでも浅くなると、破壊的なフォアハンドが次々とサイドラインぎりぎりに刺さっていく。主導権を握った江原は、セット終盤の第8ゲームをブレーク。6ー3で第1セットを奪った。
しかし、経験に勝る杉田は冷静に戦況を見極めていた。「相手は最初から飛ばしてきたので、どこかで落ちるだろうと思っていた」と杉田。「相手をコートの外に追い出すボールが決まり出し、ペースをつかめたのが大きかった」という杉田が6ゲームを連取して、あっという間にセットオールに追いついた。
迎えたファイナルセット。江原は第1セットのような攻撃的なプレーをしようと試みるが、約1カ月前に疲労骨折した左足甲が痛み出した。残念ながら、第4ゲームを落としたところで棄権となった。それでも、初出場の全日本を「プレッシャーもなく楽しくプレーできたし、いろいろ勉強にもなった」と振り返った。「ストロークは互角に打ち合える自信はあるが、サーブやボレーがまだまだ。今後、上を目指す為にも攻撃的なプレースタイルを磨いていきたい」。
甘いルックスと、気迫を前面に押し出すプレースタイルは今後人気を集めるだろう。「もともとは拾って拾って相手にミスをさせるテニスだったが、勝つために攻撃的なプレーを身につけた」。威力あるフォアハンドは大変魅力的だ。将来に向けて大きな期待を抱かせた全日本だった。
成瀬 悦朗